会社経営者にとって遺言書の作成は特に重要!
前回は、遺言書の必要性や種類などについて書きましたが、今回は経営者にとってなぜ遺言書が必要なのかについて書きたいと思います。
まずは、
遺言書がなく遺産分割を行う場合のデメリットについてお伝えします。
遺産分割のデメリット
遺言書がない場合、民法の規定を基礎に相続人全員で遺産分割協議をして誰が何を相続するかを決定することになります。
公平性が大事ですので、相続人全員の合意がなければ成立しません。
そのため、事業を継承した経営者の意思が反映されにくくなる恐れや、相続人同士での対立で時間がかかり、会社の経営に支障が生じるリスクがあります。
遺産分割のメリット
遺言書が存在すれば、遺言書の意思が尊重されます!
よって、遺産分割による不確実性や長期間にわたる紛糾といったリスクを回避することができます!
このようなメリットとデメリットを踏まえ、会社経営者が遺言書を作成する際に考えるべきことをいくつかお伝えします。
①事業用資産や株式が分散する
経営者は株式を保有しておりますので、経営を考えると後継者に株式や事業用の資産を集中させるのが望ましいからです。
②遺留分には配慮する
事業用思案や株式を後継者に集中させることで、他の相続人の遺留分に影響を及ぼすためです。
③会社資産と個人資産の区別を明確化する
④遺言書作成と事業承継計画はセットで考える
このように、会社経営者はサラリーマンよりも遺言書を作成しないことのリスクは高まりますので、早いうちに遺言書を作成することをお勧めします。